日本ギャスケル協会(編)『比較で照らすギャスケル文学――創立30周年記念』
文藝
書籍名 | 比較で照らすギャスケル文学――創立30周年記念 |
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価格 | 4,000円(税別) |
著者名 | 日本ギャスケル協会(編) |
サイズ | A5判 |
ページ数 | vii+288ページ |
ISBN | 978-4-271-21056-6 |
出版日 | 2018年10月15日 |
「比較」をキーワードに、エリザベス・ギャスケルの ① 作品同士、② ディケンズやディズレイリなどの同時代作家、および ③ ストウ夫人、メルヴィル、ドラブル、夏目漱石など古今東西の他作家作品との比較考察を通して、ギャスケル文学の持つ豊穣性と新たな読みの可能性を示す。「生誕200年記念エリザベス・ギャスケルとイギリス文学の伝統」(2010)、「没後150年記念エリザベス・ギャスケル中・短編小説研究」(2015)に続き、創立30周年を記念して日本ギャスケル協会が世に問う第三弾。精鋭20名による論文を集める。
目 次
注記 序文(鈴木美津子) 第1部 ギャスケル世界の進化と発展 第1章 ギャスケルの『クランフォード』における紳⼠概念――豊彦の「紳⼠像」とニューマンの「紳⼠論」を基に(⾜⽴万寿⼦) 第2章 『ルース』⼆つの物語(芦澤久江) 第3章 『ルース』における家事使⽤⼈、サリーの役割――「堕ちた⼥」と「善良な⼥」の対⽐を通して(⻄村美保) 第4章 円く囲い込まれる物語たち――『ソファを囲んで』再考(猪熊恵⼦) 第5章 『シルヴィアの恋⼈たち』と『ルース』における⽔のイメジャリー(⿑⽊愛⼦) 第6章 Moralization in Elizabeth Gaskellʼs Later Fiction(Tatsuhiro OHNO) 第2部 同時代⼈と切り結ぶ 第7章 エリザベス・ギャスケルとリー・ハント――『メアリ・バートン』批判の背景(江澤美⽉) 第8章 ギャスケルとディズレイリ――スコットの影のもとに(鈴⽊美津⼦) 第9章 ギャスケルとディケンズ――郵政改⾰前後の⼿紙と犯罪(松岡光治) 第10章 ⼆⼈のフィリップ――『シルヴィアの恋⼈たち』と『⼤いなる遺産』に⾒る男性の夢と挫折(⻄垣佐理) 第11章 ⼥性が伝える物語――「ばあやの物語」と『嵐が丘』(⽯井明⽇⾹) 第12章 GaskellとNightingale姉妹――それぞれのヒロイズムとNorth and South(⽊村正⼦) 第3部 時空を超えての交流 第13章 ハビトゥスとテイストの狭間――劇作家ディオン・ブーシコーの『ロング・ストライキ』(1866)のイースト・エンドとウエスト・エンドにおける受容の⽐較(松浦愛⼦) 第14章 ギャスケルとロマン派⼥性詩⼈バーボルド――愛国⼼の諸相(太⽥裕⼦) 第15章 ギャスケルとアン・ラドクリフ――〈⼥性のゴシック〉の継承(⽊村晶⼦) 第16章 アメリカの奴隷制度廃⽌に向けて――「ギャスケル夫⼈」と「ストウ夫⼈」そしてディケンズ(鈴江璋⼦) 第17章 19世紀⽂学に描かれるリヴァプール――『メアリ・バートン』と『レッドバーン』を中⼼に(⽯塚裕⼦) 第18章 『クランフォード』と『吾輩は猫である』に描かれる喜劇(⼤前義幸) 第19章 Chinese Modification and Acceptance of Cranford in the May Fourth New Culture Movement (Bonny LIU) 第20章 ⽗親のない⼦どもを育てる、ということ――マーガレット・ドラブル『碾⾅』と『ルース』の⽐較(宇⽥朋⼦) 執筆者紹介 編集委員紹介 編集後記 索引